Facebookページ、個人アカウントの使い分け

FacebookからTwitterへの連携

FaceBookには通常の個人アカウントとしての利用と、企業や商品などの Facebook ページ(旧ファンページ)としての2通りの利用法があります。

前者は文字通り、アカウント=人ですが、後者は商品やブランドとして、他のコンテンツに「いいね」したり、メッセージへ返答したり、「人」の様に振る舞う事ができますし、さらに内部に複数の管理人を立てて、「代表者」として振る舞う事もできます。

Facebookは、実名登録、実際に面識のある人と友人になるというFacebookが決めた利用方針があります。したがって、不特定多数の多くの人とのつながりを目的とした利用の場合は個人であっても、Facebook ページでの利用が望ましいとされています。政治家としての利用の場合、Facebook個人アカウントではなく、Facebookページでの利用が望ましいのです。

政治家は「アーティスト、バンドまたは著名人」というカテゴリになります。

政治家は「アーティスト、バンドまたは著名人」というカテゴリ

Facebook ページとしての利用のみの場合もまず、個人アカウントを作成する必要があります。

  1. まず個人アカウント作成します。
  2. そのアカウントでFacebook ページ作成します。
    その際にこのアカウントを主アカウントとして利用する選択を行なうと
    ・現在の友人が「いいね」に置き換わる
    ・個人として投稿した過去の記事がすべて消去される
    ・ページ作成に使用された個人アカウントが完全に消去される

という過程を経て、Facebookページのみでの利用が可能となります。一度Facebook個人アカウントをFacebookページに変換してしまうと、後戻りは出来ませんのでよく考えておこないましょう。

地方議員は政治家としてのFacebook ページ利用、個人アカウントの利用どちらが適当なのか?

Facebookには個人アカウントとFacebookページアカウントの2種類あります

個人アカウント Facebook Page
想定利用者 個人 企業、ブランド、商品
記事を見る人 友人 「いいね」した人
広がり 友人申請の制限、友人数の制限 「いいね」に制限なし
機能の制限 広告が打てない メッセージ送信など個人を対象にアプローチできない(返信のみ)
グループメンバー所属、イベント通知を受け取ることなど「人」としての利用に制限がある
タイムライン上の違い 投稿は友人には確実に表示される Facebookページへの投稿は友人の投稿よりタイムラインへの露出が少ない傾向がある

有名人であればFacebookページのみでも可ですが、ごく普通の地方議員であれば両方やる必要があります。地方議員の活動は地元の知り合いが増えることと似ている面があります。このような実際に面識のある人とのつながりを増やすという面では、個人アカウントの利用と相性が良いのです。おそらく多くの議員がFacebookの利用イコール個人アカウントでの利用と考えているかと思います。どちらかだけを利用した場合の注意点などをまとめてみました。ご自身の利用法と合わせて両者の利用法をご検討ください。

個人アカウントだけを利用した場合の注意点

友人を増やすことに関してネット上での対策はありません。友人申請をTwitterの「フォロー」の様に気軽に押してはいけません。画面に「お知り合いではありませんか?」とおすすめされたので、ぽんぽん押してしまいがちですが、一日4,5人以上押すと、一時的にアカウントが凍結されることになるでしょう。友人申請して、相手が応じてくれない(保留状態)など状況も考慮されています。システムが「乱発」と判断されると凍結されます。Facebookを利用しているかどうか、実際に会った際に確認してから申請を行なうのが無難です。Facebookの個人アカウントでの友人申請は、「自分を知って欲しい」「自分の政治活動を知って欲しい」という用途には使用できないのです。このような不特定多数を対象とした、公開前提のコンテンツはFacebookページの担当になります。

個人アカウントではFacebook広告を利用することができません。限定された地域に広告が出稿できある程度の成果が期待できるのは、現在のところこのFacebook広告で、対象地域をご自身の選挙区に限定する方法以外にはありません。Googleやtwitterの広告は対象が現在のところ、関東など地方議員には広すぎて適切ではありません。またFacebook広告の料金は他のネット広告と比較して、非常に良心的な体系の様です。「地元でFacebookを利用している方の1いいねを数百円で買う」というイメージで問題ないと思います。ただし、母数に制限がありますので、お金さえつぎ込めば無限に買えるというわけではありません。

Facebook ページアカウントだけを利用した場合の注意点

acebook ページでの利用は「公開」前提ですので、実際面識のある友人かどうかなどは気にする必要はありません。ネット上での自分の政治活動を広報する手段として、遠慮なく「いいね」してもらう事に注力してかまわないのですが、いざページアカウントにしてみると期待と違うと感じる部分があります。
ある程度、Facebook個人アカウントを利用した結果を判断して、Facebook ページアカウントに切り替えるのであれば良いのですが、ネット活用セミナーなどで、「情報の一元化を図りましょう」「Facebook Japanもページアカウントでの利用を奨励しています」と説明しているケースもありますが、それを受けて、そのままFacebookページ一本で行くのは難しいようです。

投稿したのに表示されていない?Facebook ページの落とし穴

自分のFacebookのタイムラインに何が表示されるかは、Facebook社の戦略によって決まっています。同じ友人同士でもあなたのタイムラインと他の人では表示されている内容が異なるのです。一般的につながりの多い友人同士の投稿はタイムラインの上の方に長時間表示されますが、そうではないFacebook ページの投稿はさらっと流れてしまったり、殆ど表示されていないケースがあります。

相手が「個人アカウント」での友人としての、つながりを求めている場合があります。また、Facebookページはメッセージを受信に対して返信はできますが、送信そのものはできません。「Facebookでメッセージください」と言われた場合も困ってしまいます。

グループへの参加などができません。議員でFacebookを利用しているとなると、しばしば非公開の政治活動目的のグループに参加を促されますが、ページアカウントでは加入ができません。またイベント等の通知もされません。このような機能上の違いで、結局「個人アカウント教えてください」となるケースがあります。

有名人でも無い限り、開設直後にページに「いいね」が来る事はありません。個人アカウントがあれば、実際の友人を招待して、第一歩を踏み出せるのですが、まったくのページアカウントのみにしてスタートすると、この第一歩が踏み出せません。いくら発信する情報に注力しても、Facebookページは検索に引っかかってきませんので、「いいね」されるチャンスがありません。企業やブランドのプロモーションページは他媒体での宣伝活動がありますので良いのですが、政治家とはいえ、「アーティスト、バンド、著名人」ではない地方議員の場合はここが落とし穴です。

結局の所、両方立ち上げて、個人ページは本当に私的な利用、政治活動はFacebookページで発信、「いいね」は当面は個人アカウントでのつながりを利用して広めていくといった使い分け、そして、特別な場合はFacebookの広告も活用していく、というのが現実的な利用方法となります。

その際に、他の人から見て、個人アカウントとFacebookページの表記名がほぼ同じになり混乱の原因になります。Facebook ページの方に、「〇〇議員 政治活動報告サイト」の様なネーミングが許されていないからです。紛らわしいと言う印象は否めませんが、せめて、重複した内容を配信しない様に同時投稿アプリなどの利用には注意しましょう。

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