とある国会議員が地方議員に「なにも無くても、日に3度つぶやけ」と指導していました。ツイッター利用者は平均で数百人フォローしていますので、それぐらいの頻度でつぶやかないと、目に留まらないという頻度の点と、「なにも無くても」つまり、つぶやくのは堅苦しく政治活動報告だけに限定する必要はない、という内容のについてのアドバイスと考えて良いかと思います。
365日必ず一日3回、目新しく興味を引く、自身の政治活動を報告し続けるのは不可能でしょう。Twitterを積極的に活用するとなると自分の政治活動報告以外のつぶやきをまぜていくことになります。
良いか悪いかはさておき、有権者の中には地方政治はわかりにくいので、選ぶ基準は人柄が見える人との声も聞きます。美しすぎる議員ではありませんが、このような比較的若手の議員に一時的に多くの票があつまることがありますが、外見の善し悪しというよりも、海千山千で独自の風格をもつ人と比較して、「外見から、人物像が想像しやすい」という「わかりやすさ」にポイントがあるように感じます。
Twitterは従来伝えるのが難しかった人間性というものを伝える手段としては有効です。これはSNSメディアだけがもつ特徴です。ホームページに掲載する写真や動画はポスターなどの延長であり、取り繕う事ができます。しかしSNSメディア上の日々のつぶやきは取り繕う事ができません。毎日発言する様になると必ず「地」がでます。
つぶやく内容は当然ですが、文体、頻度などから、こちらが意図していないことまで、実に多くのことが読み取られてしまいます。ITとは無縁と思われている方がまめに自分の言葉でつぶやいている、情報公開、市政改革を訴えながら、自分はきれいなスローガンをつぶやくだけで、あまりリアルな情報をださない。。。など有権者の受け取り方は様々です。
また有権者は複数の議員をフォローして比較します。うまく活用し日常や仕事の様子が見えて来る議員が1人でもでてくると、どうしても他がいまいちと感じることでしょう。
このようなリアルなメディアからの情報に一度接してしまうと、従来のポスター、広報誌など発信側が取り繕う事の出来る情報情報だけでは満足できなくなります。選挙、議員だけでなく、あらゆる分野で「ポスターをみて、ネットで検索する」という事が一般的になりつつあります。
日に3度つぶやく為に、議員の皆様は様々な工夫をしています。つぶやく内容としてはどのような物があるでしょうか。
- 活動報告(議会や委員会への参加等の事実、議会の内容そのものは、SNSで公にするには相応しくないようです)
- 役所、地方の公共施設など開催されているイベントの告知、実際に参加した報告
- お祭り、消防団など地域活動への参加
これら基本となりますが、これだけだと週に1,2回あるかどうかという頻度です。
- 時事ニュースへのコメント、リツイート
自分が取り組んでいる政治問題に関連すること
自分の所属している党など国政に関するニュース
自分の地域に関する全国ニュース(文化、スポーツなど)
これはもとのニュースが話題性がある程、人の注目を引く事もあり、また数も増やしやすく、つぶやき増量の基本と言えます。これで毎日つぶやく事はできそうです。
ニュースそのものはグノシー、スマートニュースなどスマートフォンアプリを利用する議員が多い様です。yahooニュースでもGoogleニュースでもかまいませんが、これらのニュースに特化したサービスは、その人に合わせて最適化したニュースを表示してくれる(若干ですが)機能があります。また、自身のTwitterで政治家、ジャーナリストなどを多くフォローしてると、その人が配信したニュースなども別途表示してくれるなど便利な機能もあります。
いずれにしてもTwitterを活用する以上、自分でもスマートフォンを活用して情報収集をすることは必須です。
またGoogle アラートを利用する方も多い様です。これは指定したキーワードでニュースなどを検索して、メールで通知してくれるサービスです。Googleアカウントがあれば無料で利用する事ができます。品川区などの自身の活動地域でのキーワード指定だと、若干大味なニュース選択となりあまり有効ではありませんが、ご自身が注力している政策などのキーワードがピンポイントで存在すれば、全国の他の地域の事例などのニュースを効率良く収集できるようです。
自分の地域の警察や、鉄道会社、スポーツ施設、劇場などのアカウントをフォローしていると様々な情報が入ってきます。コメントを添えてのリツイートも可能です。
大都市に限定されますが、TV、新聞などのメディアの公式Twitterアカウントのつぶやきに、自分の地域などの検索キーワードを指定しておくと効率良く情報が収集できます。
これらはTwitterアプリの基本機能として利用できます。
NHK首都圏 @nhk_shutokenは都内のニュースをカテゴリ分けして配信しているので、自分が必要な地域のニュースを得るには便利です。また防災情報、緊急警報なども決まったフォーマットで配信されるので、フィルタしやすく大変便利です。
警視庁犯罪抑止対策本部も防犯情報をリアルタイムで配信しています。こちらもフォーマットを決めて配信しているので、自分に必要な情報の選別が容易です。地域への防犯呼びかけとして役立つでしょう。
これらの絞り込み検索の利用方法は以下になります。
Twitterの検索画面の「高度な検索」
「これらすべての単語」にキーワードを入力して、「このユーザーからのツイート」にチェック対象のアカウント名を入力します。
検索結果は保存できますので、自分のスマートフォンで定期的にチェックすることができます。
自治体も公式Twitterアカウントを設置しているところも多数あります。また多くの傘下の施設などでも独自のTwitterアカウントを運営しているところも目にする様になりました。
このように継続的に多量に情報配信する場合、フォーマットをしっかり決めることが重要になります。上記2つのアカウントの様に情報配信を行なうと、多くの方が、自分に必要な情報だけを的確に得る事ができます。この点、自治体のホームページやSNSアカウントでの情報配信はフォーマットがばらばらで、自分に関係ないものまで毎日全部見ることを迫られる場合が多く、改善が必要だと思われます。
他につぶやきを増量するとなると、趣味などに関するものになります。Twitterの本質は娯楽ですから、本来はこちらの用途の方が合う部分があります。投票年齢の引き下げもあり、今後、人を楽しませるという要素がいくらかでもあると、身近な政治への関心も変わってくるように思います。
スポーツ、特にサッカー、野球など常に試合が行なわれているものに関するものも多い様です。(特にサッカーはサポーターなど地域との結びつきが強いものは有効です)
あとは食事や天気など、本当に「つぶやき」です。くだらないと感じる方も多い様ですが、地方議員も国会議員もあまり違いがわかっていない人も多くいます。Twitterなんか本人ではなく秘書にやらせてるんだろうと思っている方も多数いますので、”本人がやっている”という証しはムダではありません。
他には占いや有名人の誕生日等々、議員の数だけ様々な工夫があります。
ポイントとしてはニュースに関しては感想控えめに。趣味・スポーツなど私的なものは感想多めにということです。政治問題など大きなニュースは取り上げる事に自体で、議員本人のスタンスが十分察せられます。とりあげることで目的を果たしているのです。そこにあえて何かを付け加えると、その言葉じりを槍玉に挙げられる場合が多くあります。基本的につぶやきの増量が目的なので、あまり時間をかけての考察もできないと思います。あまり大きなメディアでとりあげられていない興味深いと感じるニュースに目をつけそのまま伝えるのが効果的です。
一方、スポーツや文化などは、それに精通していることが重要になります。”にわか”発言にはご注意を。
自分のツイートはどのくらい見られたのか?はツイート下のアイコン、「アクティビティ」から、確認することができます。試行錯誤しながらどんなつぶやきが受け入れられやすいのかの参考にしましよう。