ごく普通の地方議員議員がホームページを開設し、同時にSNSもやり始めると、PCとモバイル(スマートフォン)からのアクセスがほぼ半々になる傾向があります。もう少し詳しく見ると、PCからアクセスは検索(多くは直接議員名での検索)から、スマートフォンのアクセスはSNS経由が殆どということになります。
これは更新情報をTwitter,Facebookに流し、閲覧者がそのままスマートフォンなどでアクセスしてくるためだと思われます。
- SNS利用し、更新情報を流すことは重要、更新情報を流すために、日々他の話題をつぶやくぐらいのスタンスでSNSを利用する。
- しかしながら、PCからの検索経由のアクセスも半数強はあるので、ホームページそのものの強化も大切
つまり、SNSもホームページもどちらもやる必要があるという事です。自分のアクセスの割合をみて、スマートフォンからのアクセスが少なければ、SNSにもう少し力を入れる、PCのアクセスが少な過ぎる場合は、名前検索できちんと上位に表示されるようになっているかなど、(党の名簿ページなどの下になっていないか)PCページの基本的なことを見直して見ましょう。
しかしながら、ネット情報配信に特に力を入れ、独自の取材に基づいた記事等を掲載するようなジャーナリストのような、いわゆる「ブログ議員」、「ネット議員」になると若干様子が異なります。SNS等のフォロワーを多数抱えているにもかかわらず、PC経由の比率が多くなる傾向があります。
弊社の事例として、このような有名な方を多く抱えているわけではありませんので、確かなことは断定できないのですが、議員名以外の記事の語句が、検索ワードとしてヒットしはじめるとこのような状況にります。また、ブログ記事が他のメディアで転載されるなどすると、さらにこの傾向が大きくなります。SNSからの流入はいわば「人力」であるので、地方議員には限界があるのに対して、ホームページが検索に引っかかり始めると、アクセス対象が日本全国、そしてタイムライン型のSNSと異なり過去のものも閲覧されるようになります。参照元のIPを確認すると、役所と思われるアクセス、そしてマスコミといった、業務時間内のアクセスが多くなっているようです。このような情報を出せる方は、SNS一辺倒ではなく、より自身のWebサイトに注力するのが効果的です。
SNS活用の指標としてのモバイルからのアクセス
「ネット議員」は特殊な例ですが、裏返すと、日本全国からのアクセスを期待するというのでなければ、メディアに注目される様な情報を発信しなくても、SNSを利用して「半人力」で地域住民のアクセスを引っ張ってくることができるということです。これが、「地方議員は身近な分、意外とネット(SNSとホームページ)と相性がよい」と弊社が判断する根拠の一つです。フォロワーが500や1000という数は情報発信者としては、一般的には十分な量ではありません。しかし、「地域」という特殊事情に注目するなら、ここからコツコツ増やす対策は、議員活動の他の選択肢と比べて、「十分あり」なのではないでしょうか? Twitterのフォロワーには無意味なアカウントも多数あります。Facebookにしても義務的に「いいね」を押しているだけのケースも多くあります。タイムラインに更新情報を流して、そこから訪問してくれた人が、議員に取って有効なSNSアカウントと判断できます。そして、このような流入を強化するためにも、ホームページのモバイル対応は欠かせません。
モバイル対応とはレスポンシブデザイン
2015年8月時点でモバイル対応が出来ている自治体ボームページと出来ていない例を参考例としてあげます。
出来ている例
スマートフォン、タブレットのサイズに関わらず、画面におさまり、拡大しなくても閲覧できます。目黒区をはじめ多くの区でモバイル対応が行なわれています。
モバイル対応が出来ている場合、Google検索結果にこのような「スマホ対応」の文字が入ります。
出来ていない例(2015年8月時点)
世田谷区、対応が遅れているのは情報配信への意識が低いのではなく、逆に先進的にガラケーに早くから対応してしまったことと関連しているのかもしれません。アクセスも多い東京都の大きな区ですので、近日対応完了するのではないかと思います。
Google検索結果にスマホ対応の表記はありません
青梅市の場合、画面は端末サイズに内に収まっていますが、スマホ対応したとは言えません。拡大しないと閲覧できないページはスマホ対応しているとは見なされません
Googleからもスマホ対応したとは認識されていません
注、自分のサイトが、スマホ対応していても、スマホ対応表記がない場合があります。ssearch consoleから得られる情報に注意しましょう。また、スマホ対応していなくても検索順位が下がる事はないと言われています
レスポンシブデザインというWebサイト作成の技法、考え方がありますが、これを導入することがモバイル対応の近道です。例に上げた自治体の場合は情報量が多いので、同じ内容の物を提供しているのではなく、別ページ(URL)を用意しているのですが、議員サイトの場合は、サイト維持の手間もありますので、別ページを用意する必要はありません。ホームページ制作業者には「レスポンシブデザインで」と言えばOKです。
- ガラケー用のページを用意している
- ホームページ業者に依頼して、PCサイトが携帯の枠に収まる様にしてもらった、拡大すれば閲覧できる
これらはすべて、SNS経由でモバイルアクセスしてくれたユーザーにホームページを見てもらうという意図は達成できませんのでご注意ください。また最近ではガラケーに対応をする必要はありません。多くの場合ガラケーではSNSは利用しにくいのが現状です。
スマートフォンが普及する前から、自前もしくは友人などに依頼してホームページを作成し、現在も使用している場合は、このレスポンシブデザイン対応というのは工数が大きく、対応が難しい面があります。しかし今後、SNSを活用する上で必要なことですので、リニューアル検討をおすすめ致します。webサイトは作って終わりではなく、情報端末の発展とともに、作り直しを迫られる場合があります。
また自分のサイトは定期的にGoogle サーチコンソールで確認してみましょう。モバイル対応が出来ていないページを教えてくれる場合があります。